ティファールの電気ケトル約419万台がリコール対象、電源プレートを無償交換中
消費者庁は2026年11月6日、消費生活用製品安全法にもとづく重大製品事故の公表で、グループセブ ジャパンが輸入販売した「ティファール 電気ケトル」のリコール対象製品で火災が発生したことを、特記事項として公表しました。対象製品は418万5,393台で、同社は2025年9月16日から、電源プレートを構造の異なる電源プラグを持つものに無償で交換しています。交換率は2026年10月31日時点で15.1%です。つまり、対象の約85%は、まだ交換が済んでいない計算になります(この割合は、交換率からの筆者の計算です)。
家庭や職場で、ティファールの電気ケトルを使っている人は、手元の製品が対象かどうかを確認しておく価値があります。確認の方法と申込み先を、消費者庁の公表資料と、グループセブ ジャパンの公式のお知らせから整理します。
どんな事故が起きたのか
今回公表された事故は2件です。管理番号A202600874は、令和8年9月9日に兵庫県で、店舗の食堂で電気ケトル(型式KO1711JP)を使用中に、電源プラグ部とその周辺を焼損する火災が発生したものです。管理番号A202600875は、同じ9月9日に大阪府で、電気ケトル(型式KO4908JP)の使用中に、電源プラグ部とその周辺を焼損する火災が起きたものです。いずれも、リコール対象製品での事故として公表されています。原因は調査中ですが、リコールと同じ内容によるものと考えられている、と資料は説明しています。
事故の原因は、公表時点では調査中です。ただ、消費者庁の資料によると、特定の製造ロットにおいて、電源コードの不適切な使用方法によって電源プラグが破損し、使用の際にコンセント近辺で発煙ないし発火に至ったものと考えられる、とされています。同社も、不適切な使用方法の例について、公式サイトの「電気ケトルを安全にお使いいただくために」を参照するよう案内しています。なお、消費者庁は留意事項で、これらは報告内容の概要であって、調査等により事実関係が確認されたものではなく、今後の調査で変更または削除される可能性がある、と書いています(電気シェーバー3件の管理番号は除く)。
リコール後の事故件数と、対象製品の範囲
消費者庁の資料には、リコール対象の内容による2025年度以降の事故件数が載っています。原因調査中のものを含めて、2025年度が3件(火災)、2026年度が5件(火災)で、今回の2件はこれに含まれていません。リコール開始後も、事故の報告が続いていることが分かります。
グループセブ ジャパンのお知らせによると、対象は2021年10月から2024年7月までに製造された電気ケトルのうち、特定の製造ロットです。ロットを見分ける手がかりは、本体底面のラベルにあります。ラベルの青枠内が製品品番、赤枠内が4桁の番号(製造時期を示す)で、この2つが同社の「対象製品一覧表」と合致すると対象製品です。「ウォッシャブル 0.8L」だけは、ラベルではなく、本体底面に製品品番と4桁の番号が刻印されています。
対象かどうかの確認と、交換の申込み方法
対象かどうかは、同社の電源プレート無償交換特設ページで、製品品番と4桁の番号を入力すると確認できます。申込みは、特設ページ(24時間受付)か、事務局のフリーダイヤル0120-153-020(受付は午前9時から午後6時、土日祝日と同社の休業日を除く)で行います。消費者庁は、対象製品を持っていて、まだ無償交換を申し込んでいない人に、速やかに問合せ先へ連絡するよう呼びかけています。
確認の流れを整理すると、次のようになります。
- ケトルを裏返して、底面のラベルで「製品品番」と「4桁の番号」を読み取る。
- 同社の特設ページか電話で、対象かどうかを確かめる。
- 対象なら、無償交換を申し込む。
職場や店舗で使っている人へ
ここからは筆者の見方です。電気ケトルは、家族や職場の複数の人が使うことが多く、購入した人と実際に使う人が違うこともあります。事故2件のうち1件は、店舗の食堂での使用中の火災でした。個人宅だけでなく、事務所や店舗の給湯スペースに置いてあるケトルも、念のため底面のラベルを確認しておくとよいでしょう。
また、交換が済むまでの間に使用を続けてよいかどうかは、この公表資料には書かれていません。同社は、不適切な使用方法の例について公式サイトの「電気ケトルを安全にお使いいただくために」を案内しています。使用を続けてよいか不安な場合は、同社の事務局に問い合わせてください。本記事は特定の製品の購入を勧めるものではなく、すでに持っている製品の安全情報の紹介です。
参考までに、この日の公表は電気ケトルの2件を含めて合計20件でした。内訳は、ガス機器・石油機器に関する事故が1件、製品起因が疑われる事故が5件(電気シェーバー3件、電気ケトル2件)、製品起因か否かが特定できていない事故が14件です。14件のうち、リチウム電池内蔵充電器が5件などとなっています。
参考にした公式情報
- 消費者庁「消費生活用製品の重大製品事故:リコール製品で火災等(電気ケトル)」(2026年11月6日)
- 同・公表資料(PDF)
- ティファール「【重要】電気ケトルの電源プレート 無償交換のお知らせとお願い」(2025年9月16日)
2026年11月7日時点の情報です。
